調剤薬局漆塗装 [店舗漆塗装]

今年は、仙台の設計会社、建築工房DADAさんにご協力頂き、調剤薬局の漆塗装を手がけることができました。

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壁面がシナ合板で作られた部分に緑で拭き漆を施しました。
建具が入ると緑の一体型の家具のようです。


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建具を開けるとトイレと収納になっています。


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角度を変えて。
緑の透き通った色合いと、写真では体験頂けませんが、実際の肌触りもとても良いんですよ。
新たな挑戦をさせて下さいました、DADAさんに感謝感謝です。


ちょっと裏話・・・

実際ここまで縦長の物体の漆塗装になると、上と下では漆の乾きが全然違います。
工期がなく下で漆の乾きの調整を行い、いざ上から塗装し始めると乾きの早いこと早いこと。
途中で区切ることも出来ないので、匹田と二人でバタバタッと塗り切り、何とか塗りきることが出来ました。

次回の拭き漆は、漆を調整しなおして作業!
乾きを遅くしすぎると、漆の締りが悪くなり、次の作業に入れなくなるので、程よい乾き加減に調整。
無事仕上がりました。

緑の漆の拭き漆。個人的にはとてもお気に入りの作品になりました。







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西照寺様修復工事 終了 [西照寺様 本堂修復工事]

今年の2月~8月の約半年に渡り、西照寺様の修復工事をさせて頂きました。

寺院での拭き漆仕上げは初めてでしたので、とても新鮮さがありました。

若手の匹田に関しては、木地研磨、拭き漆、本堅地、本堅地研ぎなど、色々な経験を積ませることもできました。
この度、修復をご用命頂きました、西照寺様、檀家の皆さんには本当に感謝申し上げます。

この経験を活かし、さらに多くの皆様に喜んで頂ける仕事を目指して、今後も若手を育成しながら活動していきたいと思います。


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西照寺様修復工事 7 [西照寺様 本堂修復工事]

内陣の宮殿周りが仕上がり、最後に床板に拭き漆をしていよいよ完成!

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正面から

修復前に比べると全体が引き締まり、拭き漆と黒漆のメリハリも出て全体的にうまくまとまりました。

黒漆部分は本堅地仕上げ。
丸柱は埋め木や寄せ木がしてあったため麻布を貼って同じく本堅地で下地。
黒漆塗りたて(塗りっぱなし)仕上げ。8分艶
1号色金箔仕上げ

木部は下塗り後、拭き漆3回仕上げ(正面の一部4回)


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側面から

絵襖の框も外して古い塗料研磨後に本堅地、黒漆仕上げ、縁に1号色の金箔仕上げ。


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内陣、外陣ともに合板の板を外し、無垢の杉板に3回拭き漆をして仕上げました。
格子は透き漆を塗ってメリハリを出しています。

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仏間部分の床は、隙間が出ないように木地調整を行った後、全体に麻布を貼り、布目調の仕上げになっています。
布目調にすることにより強度が上がるのはもちろんのこと、傷がつきにくく、傷も目立ちにくいという特性があります。


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内陣の床板は栗材に拭き漆4回仕上げになっています。
しっとりと落ち着いた艶で全体を引き立てます。


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西照寺様修復工事 6 [西照寺様 本堂修復工事]

本堂木部部分も拭き漆作業進行中!!

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漆職人見習い「匹田」も少しずつ腕を上げ始めてきました。
拭き漆の荒拭き中です。

拭き漆とは:
漆を塗って、乾燥前に余分な漆を拭きとる作業を繰り返して仕上げる技法で、木目を明るく美しく仕上げることが出来ます。


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内陣の丸柱、虹梁、升組、仕上がりです!!
あれ!?もう金箔が貼っている!??・・・
すみません、上塗り直後の写真を撮るの忘れていて、箔押しが終わってからの写真しかありませんでした(^_^;)
上塗りが終わり乾燥期間をおいてから最後に金箔を押して仕上がりとなります。


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虹梁のアップです。
黒漆と金箔のコントラストすばらしい!
仕上がりを見るとこの仕事をやっていて良かったぁ~といつも実感します。
タグ: 社寺 修復
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西照寺様修復工事 5 [西照寺様 本堂修復工事]

下地、木地調整が終わり、いよいよ漆塗りに入ります。

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まず最初に格天井の格子部分を塗っていきます。
この漆は、木目が現れるように透き通る漆を塗って仕上げていきます。

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続いて升組、虹梁、丸柱の順に塗っていきます。

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漆を塗ると印象がガラッと変わります。
また、漆を塗ったことにより下地の荒もガラッと現るので、漆塗装前に念入りな下地調整が必要になります。
この辺りは職人の腕の見せ所です。


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升組部分もなんとか塗りきりました。
なかなか刷毛が届かなかったり通せなかったりする場所が多いので、これまた技術が必要になる場所です。

基本的には中塗り2階、上塗り1回で仕上げます。
もちろん中塗りの後には水研ぎの作業が入り、より平面やきれいな曲面を出せるよう調整していきます。

タグ: 社寺 修復
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西照寺様修復工事 4 [西照寺様 本堂修復工事]

本堅地で丸柱、虹梁、升組の下地を作業をしながら、本堂内部の木地研磨も同時進行です。
漆を塗る前に、ホコリっぽい作業は全て終わらせなければなりません!

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今回は廊下の増築工事も同時に行われており、その結果、今まで外部だった柱が内部になります。
もちろん研磨で前の塗料と凹凸を平らにしていきます。

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こんな感じに!
平面を研磨して今度は角面を研磨していきます。
研磨も荒研磨、中研磨、仕上げ研磨、最後に一本一本手がけで、木地を丁寧に調整していきます。

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天井板の無垢材。
以前は合板が使用されていましたが、漆を塗りに当たり無垢材に交換したいというご希望で、格天井の板を1枚1枚大工さんが木取りして研磨、塗装に入っていきます。

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天井板で320枚ほどあったため、乾燥用の棚も作りました。

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本堂内部の木部木地研磨終了です。
この時点で、研磨の際に出たホコリの大掃除をします。
天井裏も足場を使ってよじ登り、ホコリを落としていきます。
大掃除が終わるといよいよ下塗りに入っていきます。
タグ:修復 社寺
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西照寺様修復工事 3 [西照寺様 本堂修復工事]

2月から修復をしていた西照寺さん。前回までは修復工事2まで掲載していたので、その続きをご紹介して行きたいと思います。

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木地固め、麻布貼りが終わると、今度は堅地と言われる漆の下地作業に入っていきます。
漆と粒度の違う土の粉を混ぜた物をヘラや刷毛を使用して付けては研ぎ付けては研ぎの作業を繰り返して平面をとっていきます。

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一言に下地付けといっても大変奥深く、一番重要な作業になります。平面を付けては乾かし、彫り部分を付けては乾かしと言うように一度に全ての下地作業は行いません。
升組のようなものはさらに下地を付ける回数が増加します。
1面ずつ丁寧に下地作業をすることにより、平面と角をしっかりと整形していくことができます。

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下地作業が完了しました!!

タグ: 修復 社寺
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大卒の若手!漆職人見習い入社!! [ブログ]

今年の春から東北生活文化大学卒業の若手が郷自然工房に入社しました。

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入社まもなくで磨きの作業風景。

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あっと言う間の一年 [ブログ]

久しぶりのブログ更新です。バタバタッとしていたらいつの間にか年末も年末!今日で仕事納めです(^_^;)
今年は、漆職人の若手の入社、社寺や一般住宅の漆塗装、修復作業など色々とお仕事させて頂きました。
一年を振り返り、施工写真をアップしていきたいと思います。
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