鳴子寺院を漆で修復(本堂) ブログトップ
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案寺を朱漆で仕上げました。 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

もともとクリアが塗られていた部分を朱漆で仕上げたいとご相談頂きました。
現在塗装されている塗料はそのままでその上に朱漆を塗って仕上げて欲しいとのご依頼でした。

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漆塗装前です。
全体的にクリアの塗装がされている状態でした。
下地はなしで表面だけの塗り替えを依頼され、クリアの上に朱の漆を塗って仕上げました。

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段階的に仕上げ須弥段は既存のものを使用し、周りの腰板、長押を朱漆で塗り替えをしました。


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内部を全て朱漆で仕上げたいとご依頼頂き、手前の丸柱まで朱漆で仕上げました。
朱の漆も年月の経過と共に漆が透き通り朱の発色がよくなってきます。
タグ:社寺 修復
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鳴子の寺院本堂を総漆塗りで修復16 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

鳴子の寺院の廊下部分の照明がリニューアルされ、厳かな雰囲気を醸し出しています。

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以前廊下部分を漆で修復したところまでご紹介しましたが、照明が入るとまたグッと全体の雰囲気が引き締まりました。
長押部分には照明が美しく反射しています。

タグ:寺院 修復
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鳴子の寺院本堂を総漆塗りで修復15 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

鳴子の寺院の廊下部分の透かし彫りの漆塗装と看板漆塗りです。

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修復前の写真です。
彫り物部分には虫穴が多数ある状態で、看板の文字の胡粉も性根がなくなっている状態でした。

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修復後の写真です。
彫り物部分は彩色はしないで黒漆のみの仕上げをご希望でした。黒漆一色でも彫り物の凹凸による光の反射で主張しすぎず、落ち着いた仕上がりになっています。
看板は黒漆をベースに文字には朱と金箔で仕上げ印象が一新されました。


鳴子の寺院本堂を総漆塗りで修復14 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

鳴子寺院の丸柱・虹梁の漆修復(金箔仕上げ)

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修復前の写真です。
欅の材料が使われており、クリアの塗装がされていました。
亀裂と凹みを補修した後、丸柱には麻布を巻いて割れ止めを行い、漆の下地(本堅地)で仕上げました。
平面とは違い、丸柱の作業は大変です。
平らな柱であれば1面ずつ作業ということも出来ますが、丸柱は一気に作業しなければならないので高い技術力が必要になります。

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漆でしっかりと下地した後は紅柄で中塗りしていきます。
こうすることにより金の発色がよく仕上がります。
今回はつなぎ目を少しでも出さないようにと直径12cmほどの大き目の金箔を貼って仕上げました。

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左側の金色の建物「空伝」は周りの漆が仕上がってから運び込まれ組み立てられました。
やはり黒と金の相性は抜群です。
金箔の下も周りの柱と同様しっかりと仕上げてあります。
タグ: 修復 社寺
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鳴子の寺院本堂を総漆塗りで修復13 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

鳴子の寺院外陣の天井部分漆塗装です。

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修復前は杉の板が使われていました。

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修復後です。
天板は杉の木目を生かした「うづくりの板」に漆を塗り重ねて仕上げています。
天板を黒漆で仕上げながらも年輪の微妙な凹凸により、しっかりと杉の表情が映し出されています。
タグ:社寺 修復
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鳴子の寺院本堂を総漆塗りで修復12 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

鳴子の寺院天井の漆塗装です。

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周りの格子は杉材が使用されており、天板は欅材が使用されていました。
天井は漆を薄く塗り重ねて目はじきの状態で仕上げました。

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天井に黒漆で仕上げることにより、天蓋や瓔珞などの金がより一層輝きを増しました(天蓋・瓔珞は以前と同じものでクリーニングも行っておりません)
また、天板も漆を薄く塗り重ねることによって欅の目が美しく現れ、下から見ても欅の板が使われていることが分ります。

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鳴子の寺院本堂を総漆塗りで修復11 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

廊下の修復が終わり、引き続き外陣部分の修復も依頼されました。
修復途中で写真を撮り忘れていたので、修復前、修復後でご紹介していきたいと思います。

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修復前の梁です。
真ん中に大きな亀裂が入っていました。
以前建具を入れるために下の部分には溝が彫ってありましたが、今後は使用しないということで、埋め木をして亀裂が入らないよう全面を麻布で巻きました。
下地を繰り返し平面を整える作業もこの面積だと大変です。

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これだけ大きい梁が漆で仕上がると凄い迫力です。
周りの天蓋や瓔珞が移りこんでいます。
タグ: 社寺 修復
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鳴子の寺院本堂を総漆塗りで修復10 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

廊下部分の上塗りが終わろうとする頃、ご住職から「せっかく塗って頂いたので、天井も塗っていただけませんか?」とお話を頂戴して、引き続き天井部分も漆を塗ることになりました。
天井板は合板が使用されていましたが、全て張替えることになり、天井に載せる前に「うづくりの杉の板」に黒漆を塗り重ねて仕上げ、大工さんに張替えして頂きました。

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天井も漆塗りになると、またより一層しまります。
全面黒漆に仕上げることにより、部屋が暗くなるか心配な点もありましたが、漆が光を反射して思った以上に明るい仕上がりになりました。
漆ならではの漆黒がより一層お寺を引き立たせる仕上がりとなりました。



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鳴子の寺院本堂を総漆塗りで修復9 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

2回目の中塗りが終わり、全面水研ぎをした後はいよいよ最後の仕上げ上塗りです。
ちょうど梅雨時期の塗装だったので湿度は良好、温度もほどほど、ただ虫には注意が必要でした。電気をつけての作業になるため塗った面に虫がとまり、さらに歩き回るので、虫が入ってこないように完全に密閉して仕上げに望みました。

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中塗りで一度塗っていたので、乾きのタイミングもバッチリ調整できた漆を塗ることができました。
仕上がりも申し分なく、柱の麻布の模様も美しく表すことができました。
気候と漆の調整は大変難しいですが、ピッタリあったときの仕上がり具合は達成感も倍増です。
タグ:寺院 修復
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鳴子の寺院本堂を総漆塗りで修復8 [鳴子寺院を漆で修復(本堂)]

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中塗り2回目の写真です。

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上塗りの漆の肌具合も見ることもあり、上塗り漆での中塗りです。

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漆の乾燥速度、厚みも申し分なく美しく塗り上げることができました。
ただ中塗りの状態なので、その後もう一度、肌の調子の悪いところがないか確認しながら全面を水研ぎしていきます。
次はいよいよ上塗り(最後の仕上がりです)
タグ: 修復 寺院
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